この記事は、以下の記事の続きとして書いています。
対数微分法を分かりやすく理解しようとする記事(説明編) - キハダの雑記
皆さんこんにちは、キハダです。
さて、前回の記事では「対数微分法」についてやり方をざっと解説しました。
しかし、解説を聞いただけだと「じゃあどんな問題でどのように使うのか」といったことが分からないことかと思われます。
そこで、この記事では対数微分法を用いる問題を何個か例題として出題し、その解き方および解説を一緒に書いていこうと思います。
例題1
のとき、対数微分法を使い以下の公式を証明せよ。
が実数の時、
解答
「えっこんなの微分の公式使えばいいじゃん」などと思いがちですが、問題文に「対数微分法を使い」と指定されているので、微分の公式は使えません。残念。
しかし、対数微分法の使い方が身についていれば、簡単に解けることかと思われます。
ます、と式を置きます。
次に、両辺の対数を取ります。
両辺をについて微分し、さらに左辺に合成関数の微分法を適応させると、
これらの形を整理し、
を右辺に移項し、
//
慣れれば簡単かと思われます。割と。
例題2
解答
こちらも、前問と同じ要領で解いていけば大丈夫です。
まず、両辺に対数を取ります。
次に、両辺をで微分し、左辺に合成関数の微分法を適応させます。
これらの形を整理すると、
を右辺に移項し、
//
正直、対数微分法の克服法に関しては「慣れ」こそが最大の近道だと僕は思います。ひたすらに類題を解けば、いずれは体が覚えてくれるはずなので。多分。
例題3
解答
指数が2つ連なっていますが、こちらも解き方は前問などと同じです。
また、の使い方や微分結果を理解しているかどうかもポイントとなります。
まず、両辺に対数を取ります。
これらの形を整理すると、
を右辺に移項し、
//
ごちゃごちゃした式になってしまいますが、対数微分法の式を扱えばこの解が出てきます。慣れましょう。(2回目)
高校数学の範囲内であれば、式の指数部に変数が出てくる場合は、対数微分法を用いた微分が必要だと思ってもらっても構わないと思います。
おわりに
ここまでで、例題を3問解いてきましたが、対数微分法に関して理解は深まったでしょうか。
もし、皆さんのお役に立てれば、幸いです。
それでは。